30日目「いろいろなアプリが動く! まさにOSっすよ!!」

 30日目は、最終的にどんなアプリケーションが作れるのかをとことん追求した内容となっている。まずは、コマンドライン上で動作する計算機、次にテキストビューアー、そして音楽プレーヤー、画像ビューアー、と続く。テキストエディタやお絵かきソフトではなく、あくまで「ビューアー」となっているのは、はりぼてOSにファイル書き込みのAPIが存在しないからだ。ここは、しょうがない。そして、最後に、IPLの改良と、CD-ROMからの起動に対応するためのツールが紹介されており、本書は無事、終了となる。
 そんなこんなで、長かったような短かったような1ヶ月が過ぎ去りました。ついに本書を読み終えることができました。はりぼてOSにはまだまだ不十分な機能が山のようにあります。だから31日目では、それらの機能を今度はあなたたち自身で改良していってください、といった感じになっています。また、これからOS作りをやろうと考えている人への助言や、オープンソースの話などが盛り込まれています。
 また、あとがきには「中学生でも読めるようにしようと全力をつくした」とあります。実際、本当に中学生が読めるかどうかは分かりませんが、少なくとも内容がとても分かりやすいことは事実です。
 さて、それで結局「この本で本当に30日でOSが作れるか?」だが、最初は、「作れるわけねーだろー、このやろ〜」という感じだったが、いまでは、もしかしたら、いけるかも分からんですたい、と思っている。まぁ、残念ながら、学生じゃないならば、30日では厳しい。ちなみに俺は1日だいたい3時間〜4時間くらい本書を理解するのに使っていたが、多分実質40日くらいかかっている気がする。でも、学生ならば(特に大学生なら)1日4時間くらい余裕で取れるはずなので、モウマンタイだ! 学生諸君は30日使って大いにOS作成を楽しんでくれ!! 最近の中高生は妙に賢い気がするので、その能力をこっちに使っちゃえば、OS作りで一躍有名人の仲間入りだ(ホントか?)。社会人は残念だ。30日じゃ困難を極めるから、40日とか50日とか100日とか、そのくらいを目安に読み進めた方が良いと思う。
 だから、学生は素直に「うおー、30日でOS作れるやーん」とワクワクしてもモウマンタイだ。がんがってくれ。だが、社会人は「うまい話にはウラがある、その手には乗らないぜ〜」と出版社や川合秀実氏を疑ってかかろう。ついでに「30日じゃ終わらなかったぜ、このやろ〜」という批判のメールを送ると、川合氏から「はりぼてOSのことか…、はりぼてOSのことかーー」ドゴーン、スーパーサイヤ人2。手に入れろ〜、はりぼてボール〜。